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10周年記念 連載ブログ#6 -服の数と価値のあいだで。バランスで紡ぐ、地域の服づくり♪2025.10.09

-10周年企画|連載第6話-

UZUiRO 10th Decade of Colors
積み重ねた色とストーリー

支えてくださった皆さまと共に育んだ10年を振り返ります。

代表あっちです。

UZUiROを運営しながら感じているこのテーマを今回は10周年記念の連載ブログで書いていきます。

-数を抑える勇気、増やす責任。「ここで作られているから買いたい」を守るために。-

「たくさん作れば、欲しい方に必ず届けられる。けれど、余ってしまうリスクも大きくなる。
逆に、手間をかけて作れば、数は少なくなるけれど、その一着は“特別”になる。ただし価格も上がりやすく、依頼する工場の仕事量が不足しがちに——。

UZUiROは、お客様・取引先・スタッフ、そのすべてのバランスといつも向き合って服を作っています。」


前回(#5)の振り返り──UZUiROの服づくりは、製造業から始まる

第5話では、「糸の支給→生地の織り→整理加工→デザイン→パターン→サンプル→縫製→製品染め→撮影→販売」まで、一般には5社以上で分業される工程を自分たちの中で大部分を完結させている背景をお話ししました。分業による効率より、自由度と服作りの熱量を優先する——それがUZUiROの出発点です。
📎 「生産工程を詳しく」を読む

今回はその続編として、「つくる量」と「服の価値」をどう考え、模索しているのか、10年のブランドの成長とともに、現場の実感から掘り下げて書こうと思います。


「量」と「価値」の綱引き—

「服って、少なくて希少なほうが嬉しい方もいる。一方で、たくさん作れば、もっと安くて届く人が増える。どっちがよいかの価値観は千差万別

数量が少ない=希少性が上がる=“特別な一着”になりやすい。
一方で、それは手間と時間(=原価)が増え、価格は上がりやすくなります。値段が高ければ、それを求める全体のお客様の人数も減っていきます。
結果として、数量は絞られ、外部工場に回る仕事量が足りず困らせてしまう——このジレンマも現実によく起こります。

逆に、たくさん作れば欲しい方へ行き渡りやすく、価格も抑えやすい。ただし、余剰在庫・値引き圧力・廃棄リスクが顔を出してきて、それは地域の生産環境にも跳ね返る。“量”も“価値”も、どちらか一方だけを善悪で語れないというのが10年で体験してきたことです

そもそもUZUiROはアパレル業界を広い視野で見れば、私たちが「たくさん作りました!!」とインスタライブで言っている商品でも、業界の中でいえば小ロットなんです。そんな小規模アパレル事業者UZUiROでも、「量と価値」は経営者として常に頭を悩ますポイントなんです。

いずれにしても、服作りにはたくさんの技術が集約されているので、様々な工場と深く繋がっていかなければなりません。国内の繊維業界が縮小している中では、全体でうまく生きていける経済循環がないと服作りの継続が難しくなります。これまでも、一つの工場がなくなったのをきっかけに、雪だるま式にバタバタと付随する工場がなくなっていく現実もみてきました。


地域の工場と最低ロットの現実:作り手の事情も、買い手の希望も

UZUiROは製造が“7〜8割”。糸仕入れ・生地生産・整理加工・縫製依頼・染色、それぞれに最低ロットや段取りの定石があります。
例えば、50枚だけ作りたい気持ちでも、実務的に「それでは工場のラインが空回りしてしまう」ことも。そんな時は、なんとか頑張って販売しよう!!と200枚に増やして作って、プレッシャーとなってしまう場面も多々あります。家族経営の小さな工場と相性が良い一方、仕事が途切れない発注設計が不可欠なんです。

だから、「お客様が手にできる量」「在庫を余らせない量」「工場さんの仕事が回る量」の折り合いを毎回考えています。値段が上がる“特別”な一着を作れば数量は絞られるし、工場は量不足に陥りがち。ここに強い葛藤が常に起こるんです。


余らせない設計:直販・受注染め・生地集約でチューニング

  • 直販(いわゆるD2Cと呼ばれる形態)中心:販売店などへの卸は最小化。価格コントロールと販売スピードを自社で最適化し、“作りすぎ”を抑制
  • 製品染めの後工程:ご注文後に染める運用で在庫色の偏りを回避。余剰発生リスクを低減。
  • 「生地品番は少なく」×「デザインと色で多展開」:生地調達は品番を絞って、一つをなるべく大きいロットで発注し、上流の工場に十分な仕事量を。下流の加工で、多彩に展開し、お客様には選ぶ楽しさを。

これらの工夫で、“足りない/余る”の振れ幅を日々チューニングしています。ちょっと間違えば、会社経営が傾くと言われるアパレルの在庫調整。
困り事があったら、他社に頼るばかりではなく、自社内でいかに軽やかに様々な変更や工夫を実践できるか。これがUZUiROが生き残る上でも大切なことだと、自分たちに言い聞かせています♪


二刀流のハイブリッド——“定番の量”と“特別の価値”を同時に

一方で、Re;シリーズ/変わり染めシリーズのような“時間×技術”を惜しまなく注いでいる商品もあるんです。こちらは、逆に限定品として展開。
通常の10倍手間がかかる手法もあり、数量は自然と絞られ、価格も上がる。でも、その分だけ「自分だけの一着」に出会える体験を担います。

つまりUZUiROは、①定番(工場さんにも適正量で作っているラインアップ)②特別(ほぼ手作業で希少で高付加価値なラインアップ)同時に走らせる“ハイブリッド”で現在は走行中!
これにより、お客様の幅広い価値観に応えつつ、地域の工場へ安定的な仕事を届けることに努めています。それでも毎回葛藤は残るんですよね。数量というの綱引きを、お客様の声・販売の動き・現場の余力で日々見直しています。


量と価値のバランスをこれからも模索していく

UZUiROは、”定番”と、“特別”の小ロットをハイブリッドに運用し、お客様の満足・工場の仕事・スタッフの働きがいがうまくいくように模索しています。もうまさに、ヤジロベー状態です(笑)
うまくいくことばかりではありません。取引先様を困らせてしまうこともこの10年でたくさん経験してきました。

それでも、近隣の取引先工場へいつもお邪魔し、顔を合わせて話す付き合いで信頼関係があるからこそ、困った時はなんとかしたいという想いが生まれ、自分たちのブランドだけよくても生きていけないという考えが強くなりました。

たくさん失敗して様々方にお世話になってきたからこそ、「ここで作られているから買いたい」と言っていただける価値を作ることがUZUiROの使命!——だから、できる限りこれからもこの地域で服を作っていきます

あなたにとって「大切に着たい服」は、どんな一枚ですか?
コメントやLINEで、サイズ・丈・色のリクエストをぜひ聞かせてください。次の改善と、次の“特別”の種になります。


よくある質問(FAQ)

Q. 数が少ない“特別や限定品”は、どうして価格が上がるの?
A. 手間と時間を要する技法(例:変わり染め/Re;シリーズ)では、通常の数倍の工程がかかります。数量が絞られるため、単価が上がりやすい構造です。
Q. 工場の仕事量が不足しないように、どう配慮している?
A. 生地は少品番に集約してロット確保、下流で色/デザイン多展開。直販と製品染めで“余らせない”精度を上げ、安定発注に努めています。
Q. UZUiROは量を作る? それとも限定中心?
A. 両方をハイブリッドで運用します。定番は適正量で広く。限定は希少で高付加価値に。お客様の価値観と地域の生産環境の両立を図っています。というか、業界内では、ほぼ小ロットに分類されます。