10周年記念 連載ブログ【#11】「素材とわたしたち①」ずっと愛され続ける「三河木綿 刺し子織り」2025.11.18
-10周年企画|連載第11話-
UZUiRO 10th Decade of Colors
三河木綿刺し子織り—創業からずっと愛される生地たち①
文:UZUiRO代表 オレオ|10周年特別連載

UZUiROの服づくりで欠かせない存在、それが「三河木綿 刺し子織(さしこおり)」です。
三河の町工場でゆっくりと織り上げられるこの布には、“強さ”と“柔らかさ”という相反する良さが同居しています。
触れたときのしっかり感、だけど体になじむ風合い。
そしてどことなく和の雰囲気を感じる凸凹とした表情!
生地そのものに確かな魅力と存在感があります。

■ 織機の音が刻むゆっくりしたテンポで、布の風合いが決まる
工場に入ると、ガシャン、ガシャンとゆっくりな織機のリズム。
古い織機には、急がず低速で糸が左右に走り、緯糸が渡るたび、そのゆっくりと織られるおかげで、糸のテンションが緩くなり、いわゆる生地の「ゆとり」が生まれます。

刺し子織りならではの凹凸とした厚くてしっかりした生地なのに、そのゆとりが、家庭用ミシンで縫えるほど柔らかい素材に仕上がるんです。「厚手=縫いにくい」という常識に、UZUiROの使う刺し子織りはその逆。重なり部分でも針抜けが素直で、縫い目が美しく決まる。作り手にとって扱いやすく惚れ込んだ布は、着る人にとっても日常で頼れる一枚になっています!
糸に無理なテンションをかけないゆっくり織りの恩恵なんですが、逆に、速く織れば固く、糸に強くテンションをかければ息苦しくなる。だからこそ、職人さんは糸の機嫌を聴きながら、速度を抑え、布をまるで「感覚で扱う」かのように織っているんです。
そして、この三河木綿刺し子織りを生産してくれている職人さんは、地元繊維業界ではレジェンド!技術だけでなく、機械にも詳しく、難しい仕事が集まるという噂でもちきり!
同業の若手からは、「アニキ」と慕われる凄腕の機屋さんで、生地にはその人柄も反映されていると断言できます!お休みにUZUiROへふらっと来てくれて、生地についても教えてくれる優しさも溢れる職人さんです!

■ 厚いのに、意外なほど軽いワケ
見た目は頼もしい厚み。でも、人気のバルーンパンツを履くと多くの方が驚かれます。
表面の規則正しい凹凸が肌との接地面積を減らし、空気の層を作ることで、ムレにくく、動きやすい。肌あたりも悪くない!

さらに、デニムと比べると同じような厚さの印象だけれども、綾織(=デニム)のように密度を詰めすぎないため、見た目の厚さに反して着心地は軽やかなんです。
夏にも着用しているお客様もいらっしゃるんです。
「触るとしっかり。でも履くとやわらかい」——試着すると、よくいただく感想です。
■ 三河木綿の—「刺し子織り」とは?

UZUiROの刺し子織りは、三河織物協同組合に加盟する機屋さんが織る三河木綿の厚物ライン。
もともと道着などタフな用途で培われた技術を、私たちは日常着へと変換しています。
初めてこの三河木綿刺し子織りをみた時、正直に
「何このすごい生地!!」
って言ったのを覚えています笑

そして、それが車で30分のところで織られていると聞き、いても立ってもいられず、すぐに工場へ突撃訪問をしたのが、創業して1年目の時でした。
「え、ここ?民家?」
と恐る恐る訪ねると、その奥でひっそりと刺し子織りの生地が生産されていました。
そんな地域にある技術を活かしたい!というか、その生地の良さを最大限に活かして服にしたら面白い!
そんな想いでできたのが、ロングセラーの一本刺し子バルーンパンツなんです。
今のUZUiROのを支えてくれた生地であり、地域にあった技術とストーリーのおかげだと感じています。

『福袋』ゆったりガーゼロンT/グレー + 一本刺し子 バルーンパンツ/生成り
■ お客様の声が、服を磨いてくれる
とはいえ、そんなロングセラーのバルーンパンツも、実は何度もマイナーチェンジを繰り返しています。
UZUiROのものづくりは、お客様と一緒に育てていくプロセスが重要なんです。
以前、ポケットが浅くてスマホが落ちたというご指摘を受け、全品番でポケットを深くしました。
他には、刺し子織りのスカートでは、内側の紐が切れてしまったお声を元に、強度をあげた縫製仕様を改良しました。
的確な指摘を受け止めながらも、「毎日履いてます」「デニムより軽い」というレビューに背中を押されながら、細部を一つずつ磨いてきました。
よろけ縞一本刺し子 バルーンパンツ/グレー/三河木綿 刺し子織
お声の一部
・「見た目はしっかり。でも一日中ラク。暑くても意外にムレない」
・「色違いで揃えました。季節をまたいで出番が多い」
・「家のミシンでも『縫える厚み』。手作り好きの友人にもすすめました」
・新品よりも、洗って乾かした後の表情が好きです。

■ つくり過ぎないから、特別になる
この生地を織る織機は古くて、修理しながら丁寧に動かしています。
工場は、ご主人お一人と、ちょっとお手伝いさんがいるだけの、小さな工場。
だから、たくさんは作れません。
けれど、それが一枚ごとに想いを込められる理由でもあります。
「またこの布で作ってほしい」——そんな声に支えられ、今日も三河木綿刺し子織りの生産がゆっくりと走り続けています。
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