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草木染め・オリジナルテキスタイルで作るカジュアルウェア

スタッフ日記デザインの情報源、流行、生産、消費の話2021.10.02

代表ATCHです。
当社メンバーは僕だけ男性で、スタッフは全て女性が活躍してくれています。

(通常の製作日にキッチンカーに来てもらいました。ランチパーティーの時にみんなをパシャり♪)

どんな服をどれくらい作り、どうやって届けるのか、方針や方向性をその時々の状況に合わせて常に考えなければなりません。

と言ってはいますが、レディースアパレルを主軸とする当店で僕がやっていることは、

社内の女性スタッフやお客様の意見をまとめる」「世の中の流れをキャッチする」ことと言い換えられます。

本日はそんなところを自由気ままに書こうと思います。

————

【デザインのベースになるもの】

定期的に新しい商品を考える時期がくると、
その前にスタッフに生活、流行、その他色々なリアルな情報を聞いていきます。


そして、お客様のレビューや意見もまとめていきます。
この情報収集をもとに、次の製作を考えていくんです。


大元の方針ができたら、妻OREOが実際にデザインに落とし込んで考えていき、
どのアイテムを、どれだけ、いつまでに、など決めていきます。

ですが、大抵は計画通りになることはなく、
パッと思いついたものを突然製作し始めたり、素材や材料が足りなくて作れなかったり、
納得がいかず改良していたらシーズンを逃してしまったり、、、

てんやわんやで計画も狂い、製作も混乱してきて、
自分たちを見失いそうになりそうな時もあります。

そんな時、いつも変わらないみなさんの意見に立ち戻ります。

「着心地はとにかく大切。」

これが今のところ、女性スタッフもお客様もみなさん常に共通の意見。
これを忘れないように日々、アイディアや計画を立て直していきます。

ちなみに、年齢を重ねるごとに、
「楽な服が嬉しくなる」というのもよく耳にする意見です。

結婚前は、「トレンド重視、着心地より見た目」だったのが、
結婚、子育てなどでどんどんと時間に余裕がなくなってくると、
しっくりくる服がいつの間にか変わっていて、
「今の自分にぴったりのファッションってなんだろう?」
「ファッションに時間を使ってられない、、、」
と悩む時期もあるそうです。

女性は、結婚や出産などでライフスタイルの大きな変化に合わせて、
ファッションも大きく変化している!!という事実。

だから、情報収集をしつつ、製作はてんやわんやになりながらも、
女性にとって長く寄り添う、着心地よいカジュアルウェアというテーマは、
変わらず当店が求められているところであり、スタッフみんなにその部分を共有しながら
見失うことがないように製作を進めてもらっています。

—————

【流行事情で感じること】

衣服を扱うので、様々な関係者の方と話す機会も増え、アパレル業界のことが開業以来、多少は詳しくなりました。(まだまだ勉強中です。)

ファッションの流行は、
コレクションがあり、ファッション関係の人やメディアがそれを広げ、
アパレルメーカーがそれに従って服を作り、流行となるものが店舗に並ぶ。

これが最も大きなトレンドの作られ方でしょう。
この方法だと1年以上前に考えられたものが流行になっています。

特に、昭和平成の時代はそれが顕著で、モデルがトレンド服をビシっとカッコよく着こなした写真で宣伝する。情報量が少なかった時代から続くマーケティングの王道です。計画的に進められた販売方法でもあります。

しかし、近年では個々から情報が発信されるようになったことで、その形態も大きく変化しました。
当店もこの流れが大きく変わった頃、つまりSNSなどで皆さんが情報収集するようになった時にスタートしました。

 

【個人がSNSで発信したら、それも流行にもなる時代】

ブランドやショップ側も雑誌などのメディアではなく、
インフルエンサーを起用したり、オンライン広告に予算を切り替えるなど、発信の仕方がかなり変化しています。

また、コロナ以降、外出自粛により、多くの店頭販売が低迷し、オンラインでの売り上げが大きくなりました。
販売員の方が、店頭での接客業務が減り、SNSで着こなしや使い方を発信するという仕事の割合が大きくなったと聞きます。さらに、それがすごい売り上げアップに繋がっている事例続出とのこと!!

「バシッとキメキメのモデルより、身近に感じるスタッフさんの写真が参考になる!!」
という意見はかなり多いようです。

多角的な情報発信を背景に、趣味嗜好の多様化も大きくなってきていて、
これまでの「たくさん作って一気に売る戦略」が成り立ちづらくなりました。

情報伝達のスピードも格段に早くなり、時間を要して計画を立てたマーケティングがしずらくなったことも
要因かもしれません。

大手メーカーから大ロットの下請けで運営していた工場も、多品種小ロット生産ばかりになってきて、請負工賃の採算が合わず、自社で商品企画し直販を始める「ファクトリーブランド」は、近年相当な数が立ち上がりました。

 

そもそも個人のインフルエンサーが流行を作り出すこともある時代。
インフルエンサー個人がオリジナルブランドを立ち上げ、かなりの売り上げ規模になっているのも今では珍しくない話です。

この前テレビで見ましたが、超大手のファストファッションブランドの企画担当者も、
インスタのハッシュタグや個人のアカウントを参考に商品企画を考えることも多いそうで、最もスピード感のある情報収集の方法とのこと!
昔のように1年以上かけてできた流行に対し、一瞬で個人から流行が拡散されている現状の裏付けでしょう。


そうやって考えると、
私たちのような小さなブランドも、
愛知県西尾市一色町という田舎で運営できることが、
本当にありがたいな〜と日々感謝しながら製作しています。

製作の計画やデザインアイディアも、右往左往しながら、
その時その時の思い付きでよく変わってしまいます。
ですが、これは、プラスに捉えれば、
計画をすぐに変更できる小回りが効くということ!
そして、変わってしまった計画も、情報を発信すればすぐにキャッチしてもらえることで、
当店とっては、プラスに働いていることかもしれません♪

情報発信ツールの普及で、情報格差が少なくなったことは
小規模事業者に新しい可能性を生み出してくれていると感じています。


全体的には
、私たちのような小さなお店はどんどん増えていて、多様な選択肢が買い手に広がっています。

地域の信頼できる小さなお店がオンライン上に主戦場を移行していることで、これまでは出会うことのなかった全国各地のお店とお客様がスマホ一つで簡単に繋がるようになりました。

消費者が多くの情報を得て、幅広い選択肢の中から自分の好きなものを明確し、趣味嗜好に合った買い物ができる世の中!!

好きな服を、全国各地に点在する小さなお店から見つけて買う!

そんな消費行動も少しずつ広がっているおかげで、自分たちも服を製作させていただけているのだなと
時代の流れを前向きに捉え、感謝をしながら謙虚に、そしてこれからも”てんやわんや”しながら製作と運営していきたいと思います。

と、そんな思いついた内容の投稿でした♪