素材、染め、服作りの話4月の新宿御苑から、今はパリへ。日本の「前掛け生地」でつくる新しい服2026.09.15
こんにちは♪ 代表のあっちです。今回は、出張先のフランス・パリから、このブログをお届けします。
実は今、UZUiROが一緒にコラボ商品づくりを進めている「前掛けブランド Anything(エニシング)」さんが出展する、フランス最大級のインテリア・ライフスタイル見本市 Maison & Objet に同行させていただいているんです。世界中からバイヤーやプレスが集まる、業界でも指折りの国際展示会。そこに、UZUiROとのコラボアイテムも並べていただけることになりました。

その会場に、UZUiROとのコラボ商品を並べていただきました。

4月、新宿御苑の小さなポップアップから始まったものづくりは、今はパリの舞台でお披露目されています。
そもそも「前掛け」って?
エニシングさんが作っているのは、日本で昔から使われてきた「前掛け」です。酒屋さんや八百屋さんが、自分のお店の屋号を入れて腰にキュッと巻いていた、あの厚手で丈夫な布のこと。懐かしく思い出す方もいらっしゃるかもしれません。

-画像 Anything HPより-
しかも、この生地は、TOYOTAやSUZUKIが自動車を作るようになるずっと前、創業初期の頃に使われていた織り機(博物館に置かれているほど貴重なもの)を、今も実際に稼働させながら、愛知県豊橋市で織られているんです。

UZUiROとエニシング西村社長とは、三河の歴史やカルチャーと繊維産業を新しい形で発信していこうという思いに共感し、ガラ紡(→のちに説明します)を使った「三河の歴史の復刻」というテーマでの商品づくりが、昨年より始まりました。
4月の新宿御苑のポップアップ
今年4月には、エニシングさんの新宿御苑の店舗にて、コラボポップアップを開催しました。

使用しているのは、愛知でかつて生産が盛んだった「ガラ紡」という技術で紡がれた生地です。ガラ紡とは、日本で開発された紡績機械のこと。凸凹とした糸ができるのが特徴で、生地になるとかなり個性のある表情が生まれます。明治時代には、矢作川に船を浮かべ、川の流れを動力にして糸を紡いでいたそうです。
ガラ紡の生地は、縫製や染色も通常の生地とは、縮み方や風合いの出方がまったく違います。そのため試作はかなり難航し、修正を何度も繰り返しながら、高いハードルを超えて、なんとかジャケットが完成しました。そして4月、限定のポップアップで初披露し、うれしいことに好評をいただきました。
そこから少しずつ、「この生地なら、こんな服ができるかも」「UZUiROらしく作るなら、どんな形がいいだろう?」とさらに試作を重ねています。そして今回、そのコラボアイテムを9月のパリの展示会でも披露し、国内販売に先行してお披露目させてもらっています。
「この服を海外の人が見たら、どう感じるんだろう?」
そんな気持ちで会場を見て回っていたのですが——
ヨーロッパのバイヤーさんからも、うれしい反応をいただいています!
展示会には、フランスだけでなく、ヨーロッパ各国からバイヤーさんが訪れています。今回、フランスでお披露目しているベストにもバッグにもなる「ベストバッグ」はとくに好評で、フランスを中心に、欧州での取り扱い店も少しずつ決まっていきました。

すごく印象的だったのは、柿渋の染め具合や風合いを見て、まず「beautiful(ビューティフル)」と言っていただくことが多かったこと。その表現に、フランスらしさというか、カルチャーや歴史を大切にする国民性を感じました。
日本では、昔から身近にある前掛け。海外の方から見ると、生地そのものの表情や日本らしい背景も含めて、価値を感じていただけているようでした。そこに、UZUiROのデザインや、柿渋という日本のエッセンスが加わった染色も、他にはない価値をご提供できたのではないかと手応えを感じました!

その反応を知れただけでも、本当に価値のあること。フランスのバイヤーさんの熱量や感じ方に触れられたことも、大きな学びでした。本当に、フランスに来てよかった!!と感じています。

「伝統だから」に頼りすぎず、ちゃんと欲しい服にしたい
UZUiROが、歴史や背景のある素材を扱わせていただく際に、いつも大切にしていることがあります。それは、「日本の伝統というありがたいストーリーに頼りすぎないこと!」
前掛けという、日本が誇る素晴らしい背景に加えて、「これ、かっこいい」「面白いアイテムだ」「普通に着たい」と思ってもらえるものに変換し、新しい価値をどう感じてもらえるか、試行錯誤を重ねています。

そして次は、日本でのお披露目へ
パリで展示されたコラボ商品ですが、もちろん日本でも販売を予定しています(10月〜11月ごろを予定していますが、まだ未定です…)。現在、UZUiRO公式オンラインショップと実店舗での販売に向けて準備を進めています。
また、エニシングさんの新宿御苑店でも、一部の商品を取り扱っていただけるかもしれません。現在、調整しているところです。まだ販売時期や取り扱い商品については最終調整中のため、正式に決まり次第、あらためてお知らせします。
一緒に楽しみにしてくれる人がいること
4月の新宿御苑のポップアップは限定的な販売だったこともあり、その後も「これ、もう買えないんですか?」と声をかけてくださるお客様がたくさんいらっしゃいました。
今回のパリの様子を少しお伝えすると、「パリで?!日本での販売はいつですか?」というメッセージもたくさんいただいています。
私たちにとって、これほど嬉しいことはありません。何か新しいことに挑戦したときに、完成した商品だけでなく、「今度は何やってるの?」「海外でも好評なんて私も嬉しい」と、一緒に商品の広がりを見届けてくださる方がいる。UZUiROは、そういうお客様にずっと支えていただいているんだなと、あらためて感じています。
海外でのうれしい反応を、一緒に楽しみにしてくれる人がいる。
それが、UZUiROにとって何よりの財産です。
まだ詳しくお見せできないところもありますが、日本でのお披露目まで、もう少しだけお待ちください。
日本の昔ながらの前掛け生地が、UZUiROとエニシングさんの手で、どんな服に変わったのか。ぜひ楽しみにしていてくださいね。
そしてまた、次もパリに来たいな〜と思いながら、このブログを締めたいと思います。
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