UZUiROクルー日記なぜ同じ染料でも色味が異なるのか?草木染めと素材の関係は面白い!2024.10.13
代表ATCHです。
先日、ラウンドトレーナーを試着されていたお客様からこんな質問をいただきました。
「袖や首のリブ部分と、ボディ部分の色味が少し違うんですね。なぜですか?」

そうなんです!私たちが日常的で当たり前に思っていることも、お客様にとっては不思議に思うポイント。実は、草木染めでは同じ染料を使っても、色が違うことがよくあります。その理由を今回は詳しくご紹介します!
1. 素材による染まり方の違い
草木染めでは、素材そのものが色味に大きな影響を与えます。たとえば、ウールやシルク、カシミアといった動物由来の素材と、綿や麻といった植物由来の素材では、イオンの性質によって染まり方が異なります。動物性のタンパク質の素材のほうが、より濃い色に染まりやすいんです。
こちらは冬に人気の【モモンガウールコート】です。

表地はウール×アンゴラ生地、
裏地はコットン生地。
染まり具合の違いがけっこう可愛い雰囲気にもなったりしますよ♪
(草木染め商品の一覧はこちら)
※逆に藍染めは、ウールやシルクなどは染まりづらく薄くなり、綿や麻は濃く染められます。
2. 加工による色の変化
次に色味が変わる要因として挙げられるのが「生地の前加工」です。
前加工とは、染める前の下処理のこと。通常の漂白された真っ白な生地(晒し)に染めるのと、生成りなど漂白されていない自然な色の生地に染めるのでは、仕上がりが大きく変わります。生成りの生地は、より深みのある色味に仕上がるんですよ。UZUiROでは、ほとんどの生地がお湯で洗った生成り仕上げの前加工なんです。
この【ドルマントレーナー/生成り】は、少し綿の黒っぽいカスも残っている生成りカラーなのですが、
それがナチュラル感があってお気に入りにしてくださるお客さが多数!

この生成り一覧はカラーはこちらから
3. 生地の組織や密度による差
そして、生地の織り方や密度も大きなポイントです。たとえば、当店で人気の「ギザギヤマトップス」や「スカート」は、ジャガード織りという技術で柄を作っています。同じコットン100%の糸を使っているにもかかわらず、織り方の違いによって濃淡が微妙に異なり、立体感がある面白い雰囲気に仕上がっています。

実際、生地のサンプルを染めてみないと、どんな濃淡に見えるかはわかりません!サンプルを染めた瞬間、「うわー、めっちゃ可愛い!」と盛り上がることもしばしば(笑)。
4. 縫製糸によるデザイン的な効果
ここで少し専門的なお話ですが、現代の多くの服はポリエステルの糸で縫われていることが多いです。強度を考慮するとポリエステルは非常に優れているのですが、草木染めを施してもステッチ部分は染まりません。
でも、これがデザインとして逆に面白いこともあります。わざとカラフルなポリエステル糸を使ってステッチをデザインに活かすことも可能です!大人気【えりがわりブルゾン】も、オレンジ色のステッチを生かしています。(※多くの当店では基本的に綿糸を使っているので、染めた後も一体感のある仕上がりになります。)

5. よくある質問:コットンとポリエステルのミックスは染まるの?
よくお客様から「コットン70%、ポリエステル30%の素材は草木染めでどうなりますか?」というご質問をいただきます。答えは「染まるけれども、ポリエステル部分は濃くなりません」。実は、家庭用の染料キット(代表的なものだと「ダイロン」)を使った場合でも同じです。生地の織り方によりますが、例えばよくあるのはコットン50% ポリエステル50%の場合、経糸がコットン、横糸がポリエステルなどの場合、薄くなりますがキレイに染まったように見える生地にはなりますよ♪
まとめ
こんなふうにいつも染めてみないとわからないので、新しい商品の素材はテストを何回も行なっているんですよ♪
草木染めは、素材や加工、密度、糸の種類など、さまざまな要素が影響し、同じ染料を使っても色味が変わる奥深い技術です。次回、リブを使ったトレーナーなどのトップスを選ぶ際には、ぜひその背景にある「染まり方の違い」に注目してみてください。きっと、今まで以上に愛着が湧くはずです!


