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草木染め・オリジナルテキスタイルで作るカジュアルウェア

スタッフ日記◆デザイン部◆ 新作が誕生するまで○ヶ月?!製作の裏側に密着!2024.02.04

こんにちは!UZUiROトータルデザイナーOREOです♫
現在春に楽しんでいただいける、新作の準備で大忙し!
そんな中、つい先日お客様からこんなご質問をいただきました。

『新作って、どのくらい前から考え始めてるんですか〜?』
聞かれて改めて、考えてみました。
普段、現場では「とにかく前倒しで〜!急いで〜!」ってみんな口々には言っているのですが、
「具体的な期間としては、どのくらいだろう?」
と思い、振り返ってみました♫


【新作が誕生するまでの流れ】

①生地の企画発注
②デザイン考案・パターン製作
③自社でサンプル作成
④縫製業者さんと量産に向けて打ち合わせ
⑤本番サンプルのサイズ・縮み確認
⑥パターン修正・再確認
⑦縫製業者さんと打ち合わせpart.2
⑧量産・仕掛品の検品・倉庫入れ
⑨染色・写真撮影・商品ページUP


①生地の企画発注

まずは、商品の元になる生地を、機屋さんや問屋さんに「この生地、これだけお願いできますか〜?」と、発注します。
日々、色々な商品が生み出されていく為、「生地がなくて作れない!」ってことにならないよう、

生地の発注や管理は非常に重要な役割となっています。

通常大手の製造業者さんの場合、通称:MD(マーチャンダイザー)さんが生産管理を行なっています。
しくじると、生地がなく商品が全く作れなくなってしまったり、現場とのやりとりが多く、管理ができていない場合とんでもなく上司に怒られるポジションであり、頭がキレッキレの方が配属されるイメージの部署です。(笑)
UZUiROでは、このMDさん的ポジションはいない為、基本は社長あっちと時々オレオで色々な仕事の片手間、2人で回しています。
(決して片手間でできる仕事ではないのですが、人手が足りておらず、、、苦笑)
オリジナルの生地企画も多く、糸を工場へ支給し、何かあれば工場へ駆けつけたりと、とにかくスケジュール管理が肝となります!


UZUiROでは配送業者に頼まず、自ら運搬もしています。
これは搬入時に職人のみなさんと顔を合わせ、「あーだこーだ」とお話をすることで、生産工場とのチームワークを高めるためにとっても重要!
そして、なるべく複数の工場をまとめて走り回り、輸送コストの削減にも努めています。
いつも車いっぱいに糸や生地を積み込み、運搬日は丸一日 愛知県内をひたすら走り回ります。
原反と呼ばれるロール巻きの生地は、人が運べる20kg-25kg が基本の重さ。
それを20本以上を車から出し入れするので、実はかなりの肉体作業です!!(日々、腰痛との戦いです。笑)


( >>  生地の生産現場を見る  << )
生地の発注から、のりを落とした加工が上がってくるまで、大体2ヶ月ほど。
ただ、こればっかりは機屋さんの忙しさもある為、混み具合によっては、半年待ちの時もあります。
その時は、水面下で「生地が無くて大ピンチ!;;」って、死にそうになっています。(笑)


②デザイン考案・パターン製作

準備した生地が上がってきた後、デザイン部の出番。

「こんな雰囲気の物作れるかな?」
「この生地を使って何か作りたいよね?」
UZUiROデザイン部では、常にいくつものアイディアがどんどん出てきてしまうので、とにかく忘れないようにメモを走らせつつ、新しいアイディアに優先順位をつけて、いくつか同時並行しながら形にしていきます。
イメージをしながらパターンをひいて、試作用の生地で縫ってみたら、
「え、全然思ってたんと違う…?!」
目をまん丸にして、驚き固まっている光景は、日常茶飯事です。(笑)

その都度、とにかく納得いくまで、形を追求する!全体のシルエットがOKでも、
『襟や袖の形がしっくりこない….』
そんな時は、袖や襟のパーツだけ、ひたすら10個くらい作ってみる!
何度も、何度も繰り返します。
考えすぎて、ぐつぐつに煮詰まりすぎた時は、無心になるためにひたすら関係ないものを作って、心を無にすることもあります。(笑)


③自社でサンプル作成

②である程度、形になったところでいよいよ本番用の生地で縫ってみる!
のですが、ここでも大抵トラブル続きです。
「あれ…サンプル用の生地で出てたハリ感が、ガーゼだとなくなって、へたっちゃう….」
「この生地だと、ハリ感が強すぎてこのシルエットのままだと、ガン◯ムみたいな肩になっちゃう!!」
毎回、試作でもサンプルでも、予想外すぎて大笑いの連続。(笑)

難しい作業と、センスが問われますが、スタッフであれこれ話しながら、
「ここは、もっとこういう方が使いやすくない?」
「こっちの方が私は好きだな〜」
と、とにかく軌道修正をかけ、何とかサンプルとパターンを仕上げます。
デザインから始まり、パターン・サンプル作成については、およそ1ヶ月ほど費やします。


④縫製業者さんと量産に向けて打ち合わせ

デザイン部で出来上がったパターン・サンプルを元に、縫製業者さんと打ち合わせ。
ここは、OREOが全て担当しています。しかし、ここで毎回恐ろしいことが。
「縫製業者さんが言っている意味が、分からない!!」
OREOは、元服飾の学校を出ているわけでもなく、パターンや縫製の知識がないところからSTARTしています。
(>> OREOの経歴はこちら <<)

その為、通訳がないと会話が成立しない!という、危機的状況に陥ることしばしば。
「えっと、それって….どういう意味ですか?教えてもらえますか?(笑)」
と、教えていただきながら、日々少しずつレベルアップし、キャリア8年目にして概ねの会話は成立していると感じています^^;


⑤本番サンプルのサイズ・縮み確認

何とか縫製業者さんとの打ち合わせをクリアした後、サンプルで上げていただいた物を染めてみて、サイズ感やシルエットを確認します。

UZUiROは製品染めといって、縫い合わせた製品となってから染めていますので、この縮み確認は必須のポイントです。

今回、春物で作っていたカーディガンでは、縮むことを想定して大きめに作ったのですが、、、、全く、袖は縮まず、、、
信じられないくらい予想を裏切った形になり、腕が1mのおばけカーディガンに仕上がりました。(苦笑)

そんな珍エピソードがありつつ^^;
縫製業者さんの混み具合にもよりますが、サンプルが上がってきて、染色が上がるまで2週間ほど。


⑥パターン修正・再確認

ここで妥協すると、良い商品が生まれないので、納得いくまで徹底的に最終チェックを行います。
縫製業者さんは工場で人員を配置しているので、待たせることができません。スピーディーに・的確に直すパワーが必要になる部分です。
とはいえ、失敗厳禁なので、早くて1週間。難航すると2週間はかかってしまいますね^^;


⑦縫製業者さんと打ち合わせpart.2

最終の出来上がったパターンを元に、もう一度修正箇所の打ち合わせを行います。
仕様変更やサイズの微調整も含めて、ここで失敗は許されないので慎重にすり合わせを行います。
もし、おかしなサイズで量産してしまったら大損害、、、とにかく、責任を感じる仕事です!


⑧量産・仕掛品の検品・倉庫入れ

待ちに待った製品の到着!
量産開始してから、1ヶ月ほどで生成りの縫製品を納品していただきます。
縫製業者さんでも検品されていますが、念には念を!
縫製業者さんから上がってきた製品を、1つ1つ検品します。
・品質表示の間違いはないか?
・ポケットが縫いこまれてしまっていないか?
・出来上がりサイズは大丈夫か?
・生地に傷や汚れはないか?
ここで複数人の目で1つ1つチェックすることで、いち早く不良を発見でき、お客様の元へより品質の良い状態で商品をお届けできるようにしています。

検品で、見事基準をクリアしたものだけが、工場の倉庫へ入ることができます。
工場では、複数人のスタッフで在庫数の管理を徹底することで、お客様のご注文に対しきちんとお届けできるようにしています。
(ちなみに倉庫の棚や、仕切りなどはほとんど社長のDIYです。)


⑩染色・写真撮影・商品ページUP
検品をクリアした生成りの商品を、「この商品だったらこんな色あるといいな〜」と、いろんな色に振り分けます。
染めて色が入ると、頭の中でイメージしていたよりも、「おおー!めっちゃ可愛い!!」となることがほとんど♫
いろんな色で試してみた結果、「かわいすぎて、厳選できない!どうしよう?!」
なんて、困る場面もしばしばです。(笑)

染め上がってきた商品を元に、実際に販売する色の選定を行い写真撮影や商品の良さを伝える、オンラインショップでの商品ページを作成します。
同時に店頭でも販売がはじまります!

商品の良さが最大限に伝わる言葉を選んだり、お客様にとって、
「あ、これなら私も着られるな〜!」
と少しでも安心してご購入いただけるように、試行錯誤。

お客様からいただく、貴重なご意見などを参考にしながら、日々アップデートして進化させています!
最近では、instagramのリール動画を投稿したり、インスタライブなどでお客様とコミュニケーションをとりながら、ご意見を参考にさせていただいています^^*

(>> uzuiro.oreoのコーデ動画をチェックする <<)
サンプルで染める染色〜商品ページ作成完了が終わるまで、だいたい1〜2週間くらい。
やっと商品として、お客様にご購入いただける形に仕上がります。


“ 新作が誕生するまで○ヶ月?!”

さて、いよいよ今回の答え合わせですね!
『新作って、どのくらい前から考え始めてるんですか〜?』

結論:だいたい5ヶ月前から

生地の発注から、商品としてできあがるまでたくさんの工程があり、トータルで5ヶ月ほど。
ただし、生地の納期だけで半年待ち!なんてこともあるので、一概には言えませんが。。(苦笑)

一言で、『服を作る』と言っても、その過程にはたくさんの人の思いが詰まっています。
UZUiROがカバーしている範囲では、
生地を作る機屋さんから始まり、整理加工工場さん、デザイン部、縫製業者さん、染色部、EC部、店頭接客….

一人一人の思いをたくさん詰め込んで、この地域の魅力を発信できるような服作りを目指しています。
UZUiROは、100年後もこの地域で面白い服作りができる環境を残したい!そんな思いを込めて、ものづくりを行なっています。