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草木染め・オリジナルテキスタイルで作るカジュアルウェア

スタッフ日記“先染め”と”後染め”というワードがよく使われますが、聞いたことありますか??2019.08.26

繊維やアパレルの業界にいるとよく
「”先染め”してます。」
「”後染め”なんですよ〜。」
というワードが使われます。

普段、業界では当たり前に使うワードなのですが、
関わりのない方はイメージしにくいワードだとお客様からお聞きしたので、
この記事で説明いたしますね。

どんな違いかというと、

「先染め」↓
簡単にいうと、糸の段階で染めてることです。
染められた色糸の配置などを計算して、
織られたり、編まれたりして、生地になっていきます。
特徴的なのは、縞だったり、”絣(かすり)”などの
模様が入れられるという点です。

羽織りジャケット/藍縞/遠州織物
現在は、ジャガード織機によってコンピュータ制御による複雑な柄の再現が可能です。

「後染め」↓
生地や製品になったものを染めることです。
絞りや製品自体に濃淡をつけたりできます。

(↑染め体験にてお客様が製作)

他には、型紙や筆などを用いて柄をつける捺染(なっせん)などもこちらになります。


(長袖 ベビー甚平/にじみ水玉/知多木綿)

 

それぞれに、特徴やメリットがありますが、
ちなみに、渦-uzu-では、後染めがメインです。


近隣の機屋さん、問屋さんから無地の生地を仕入れ、ストックしています。

自分たちの作りたいデザインに合わせて、
生地を染め、色をつけてから、裁断、縫製していきます。
ちなみに、縫って衣服の形にしてから染めるのを「製品染め」などとも言います。
製品染めの場合は、パターンを起こす際に、出来上がりの伸縮率も細かく計算しなければなりません。
頭を使いますので試作の時はかなり疲れます♪)

渦のある西尾市は、三州織物組合があり、
資材用生地や帯芯生地などがメインに生産されています。
反面、洋服等のアパレル用途のための素材は少なめです。

林帯芯さん

しかし、近隣の機屋さんに出向き、直接生地を触らせてもらい、お話をうかがうと、
丈夫さ、しなやかさなどが、アパレル用途に適した生地に出会ったりします♪
丁寧に織って検品されている地元のコットン生地ですので、
本来の用途とは違えど、自分たちのデザインやアイディアを加えさせていただき、
渦の商品として使わせていただいているんです。

生成りの染められていない生地も多いため、
“後染め”によって、
三河湾沿岸で織られる地元コットン生地を使った商品化に日々取り組んでいます。

そのような製作環境の中ですが、
“先染め”製品も自分たちで企画したい!!」
との想いもありました。

そこで、現在は美濃和紙糸でニット帽の製作に取り組んでいます。

名古屋市にある丸安ニット株式会社の伊藤社長は、
紡績会社で経験を積み、様々なニット素材を企画しています。

糸の特徴や、製品化までの知識を教えていただきながら、
いま商品化に取り組んでいます。

美濃和紙糸をカセ(糸を大きく巻いた塊)を、
グラデーションをつけながら染色しています。

この”カセ”を染めたのちに、
ワインダーという機械で、巻き取られ、
編み機にかけられる状態になり、ニット帽として編まれていきます。
絶妙なかすれた柄のデザインに仕上がる予定です♪

和紙糸の特徴は、さらっと速乾性があること。
草木で染めた様々なカラーが展開予定です。

販売は来年の暖かくなってきた春頃を予定しています。

ということで、渦-uzu-は、
「後染め」をメインに製作し、
「先染め」にも取り組んでいるというお話でした♪